「いただきます」「おいしいね」「ごちそうさまでした」

2023.11.01

 実り豊かな季節です。この実りを与えてくださる神さまに感謝したいと思います。 先日親子でサツマイモ掘りをしました。ご家庭で調理されたサツマイモは、どのようなお味だったでしょうか。

 幼児期に育ってほしいと願うことの一つに、「気持ちよく食事をすること」があげられます。気持ちよく食べることは、ごく自然に、ある程度のところまでは身につきます。しかし、子どもの周りにいる大人が少し気を配ることで、感謝する心と態度も育っていきます。自然の豊かさ、新鮮な風味、家族の存在などから、心を動かされ、感謝の心と態度が育つように関わっていきたいですね。

 食事はお腹がいっぱいになり、そして栄養が摂れればよいというものではありません。気持ちよく、おいしく、楽しい雰囲気の中で食べてこそ、食事なのです。そこには、料理に、一緒に食べる人との会話に、雰囲気に『愛情』が必要です。

 家族みんなで一緒にいただく食事は、できるだけ楽しい語らいの時を意識したいですね。みんなの温かさを感じながら食べる食事は、精神的にも豊かな安定感を与えます。そのことは調理の豊かさ以上に、食事の味わいを豊かなものにしてくれます。
サツマイモの料理であれば、芋ほりの時の様子、掘ったお芋の形、大きさ、苗植え、水やり、草抜き、猛暑でサツマイモの育ちが悪かったことなど振り返ると共に、収穫できた喜び・感謝、もちろんお味についてもです。

 周りにいる大人たちの態度はどうでしょう。子どもたちは大人の振る舞いをよく見ています。
 「△△おいしいね」と表現しながら食べられるかがとても大切になってきます。また、「○○の作るごはんおいしいよね。ありがとう」の感謝の一言。「残さず食べてくれて、うれしいわ」などと応える気持ち。

 そして、あたたかなまなざしで、みんなで楽しく「ごちそうさまでした」と言えますように。

アウトドア派園長・あかぎ としゆき