手の動き・指の動き

2019.07.01

 今、子どもたちは神様の造られた広い世界に目を向け、七夕の笹飾りの製作を楽しんでいます。笹飾りをつくる工程には、「紙を折る」、「ハサミを使って切る」、「のりを延ばす」、「セロファンテープで貼る」などの手・指の動きがあります。

 今月は手の動き・指の動きについて考えてみましょう。
 「手は外にある脳」と言われることがあります。手・指には運動器官としての働きと感覚器官としての働きの両方があります。この運動器官と感覚器官は別々に働くことはありません。手・指に触れて感じた情報は脳に伝えられ、脳から指令が手に伝えられて、手や指が動くのです。つまり、手や指をうまく操作できることは、脳を上手に使い、脳を育てているということなのです。
 人は、「にぎる」「つかむ」「つまむ」「ひねる」「ちぎる」「のばす」「たたく」「ひっかく」などの繊細、複雑な手・指の動きができます。また、指を意識して曲げたり延ばしたりなどの動きができるので、道具が扱えるのです。幼稚園でしている手遊びも、手・指の動きです。この時、脳の前頭前野を使います。運動器官としての手・指です。
 また、手や指は、何かに触れて、それがどんなものであるかを感じます。七夕製作での糊の感触、積み木の木の感触、外遊びでの砂の感触、泥の感触・・・・・。感覚器官としての手・指です。
 スキンシップにも手・指は不可欠です。「手をつないで歩く」、「抱っこする」、「頭をなでる」など子どもたちが「愛されている自分」を実感するためにも、手・指は必要なのです。

 子どもも保護者も保育者も、手・指を使うことを、日々の生活の中で意識することが大切ですね。

アウトドア派園長・あかぎ としゆき