「Cool head」と「Warm heart」

2020.01.10

2020年新しい年、一年の歩みに神さまからの豊かな祝福がありますように祈ります。そして、希望に満ちた有意義な一年になるように励みたいと思います。

 皆さんは、どのような冬休みをお過ごしだったでしょうか。私は、クリスマス、年末、年始と家族でゆったりと過ごす時間を持つことができました。家族四人で食卓を囲んで食事をすると、他愛もない会話で笑いが起き、笑顔の絶えない時を過ごしました。また、二人の娘がそれぞれに成長したなと感じる時でもありました。 

 私たちは個人差があり、一人ひとり独自の存在なので、みる人によって、つまり見方によって異なってくることを忘れてはいけないでしょう。
 お正月のおせち料理で考えてみます。私は、おせち料理を「おいしそう、早く食べたい」とみていました。また、娘は、「手伝ってできたおせちを写メしよう」とスマホを取り出してみていました。妻は、「今年も無事に作り終え、喜んでくれて嬉しい」と、おせち料理を、それぞれおのずと違ってみていたと思います。
 一つの物事を違った見方で考えることはとても大切で、その見方を理解することが他者を理解することにつながります。そして、違った角度からも物事を見ることができる頭の柔軟性と客観的に物事を見ようとする態度は、子どもたちに関わるうえでも大切なことです。
 しかし、この「Cool head」は、時に「Warm heart」を失う恐れがあることを忘れてはいけません。
 保育、子育ては、どこまでも子どもの心と関わることです。一人ひとりの子どもと共に生活しているという思いから出発し、子どもの思いに共感することが重要です。そこにはあたたかな愛情が必要なのです。

 子どもに、単に大人のその時々の感情で対応したり、他者と比べて「こうあるべき」「こうなってほしい」という過剰なまでの思い、考え方だけで見るのではなく、愛情とあたたかな目をもってその子とのかかわり方を考えていくとき、そこにその子のための最良のかかわり方が自然に見つけることができるように思います。

 「Warm heart」を失うことなく、子どもたち一人ひとりに「あたたかなまなざし」を注いでいきましょう。

アウトドア派園長・あかぎ としゆき