穏やかさ

2020.09.01

心の穏やかさ

 今年は短い夏休みでしたが、いかがお過ごしだったでしょうか?
 2学期が始まりました。まずは、子どもたちの幼稚園生活のリズム(起床、朝食、排便、就寝等)を取り戻してほしいと思います。


 新型コロナウイルスに関して、メディアからは「深刻になり過ぎずに、おおらかに」、また「気を緩めずに、慎重に」どちらにもうなずかされます。保護者の方々の心の中にも、双方の気持ちがあることでしょう。


 新型コロナウイルス感染症予防対策として、制限のある生活、ストレスのかかる生活を余儀なくされています。そのような生活の中では、心穏やかに過ごす時少なくなり、ゆったりと優しくかかわることも、イライラすることが・・・・・。

「優しい」という字は、「人」の「憂い」を共感できる意味だと言われています。友だちを思う力、態度は周りの大人たちによって育てられ、子どもたちは学んでいきます。
 転んで泣いていると「どうしたの。だいじょうぶ」と声をかける子ども。
 枯れた花を見て「かわいそう」とつぶやく子ども。
 子どもたちは優しい心を持っています。その「優しい」という芽を幼児期の間に育てたいですね。

楽しいこと、嬉しいこと、悲しいこと、つらいこと、びっくりしたことなどを友だちと共有できる、そして、相手を思いやる子どもに育つためには、『共に』を意識することが大切だと思います。
 感染予防のための距離は必要。しかし、心の距離、『共に』の意識は離さないでいたいですね。心穏やかな気持ちを持ち過ごしたいです。

周りにいる大人が小さなことにも心を配り、子どもと共に、自分の喜びや悲しみなど、他者の喜びや悲しみなどを分かち合う経験をすることが大切でしょう。
 あたたかな まなざしを注ぎ、穏やかな生活の中で、子どもたち一人ひとりをありのままに受けとめ、話をしっかり聞き、共に遊び、温かい空間で生活することで思いやりや優しさは育っていきます。

 今日から2学期です。遊びに夢中になる子どもの姿や、友だちと笑い合う子どもの姿が園に戻ってきます。また、子どもと保育者が共に祈りさんびかを歌い礼拝する時間が戻ってきます。あたりまえの幼稚園の日々がとても尊く嬉しく感じられます。

 子どもたち一人ひとりを笑顔で迎え入れ、心穏やかな生活な中で「あたたかな まなざしを」注ぎ、関わりたいと思います。

アウトドア派園長・あかぎ としゆき