外遊び②

2021.06.01

 子どもたちは外遊びが大好きです。しかし、梅雨の時期は、雨が降ると外では遊べませんが、雨が降っていない時は、たっぷり時間をとって遊びたいと思っています。

 今月は外遊びを子どもの運動的発達の視点から考えてみましょう。

 本園の園庭は、フラットではなく凸凹です。子どもたちはその中を走り回って遊んでいます。また、こおろぎ山と呼ばれている築山もあり、駆け上がったり、走り下りたりもしています。このような環境で普段から遊ぶことで自然に敏捷性、平衡性、巧緻性、柔軟性といった運動、動きを調整する力、つまり身体のバランス感覚が身についてきます。大脳生理学等の知見によれば、幼児期にはこのような調整力を身につけることが大切だと言われています。

 また、木やロープのネット登り、地面に穴を掘ったり、泥遊びもします。腕や手の働き、手の器用さが育ちます。1学期は、ヤマグワ、グミ、ビワ、アンズ、スモモなどの木の実を使って遊べると思います。夏が近づくとセミ、バッタなどを捕まえることでしょう。
 これらの遊びには道具を使いますね。道具を工夫することが必要になってきます。道具を使いこなすには、手の器用さだけではなく、見通す力、計画性も必要になります。

 本園の園庭で遊ぶことで、行動を調整する「調整力」、自然の恵みを生かした遊び、変化する素材(草花、土、泥んこ)を使った遊びをすることで「思考力の基礎」などが育ちます。「からだ」を動かし、たっぷり遊ぶことで、子どもたちの健やかな育ちにつながるのではないでしょうか。

アウトドア派園長・あかぎ としゆき