外遊び③

2021.07.01

 外で遊ぶということは、太陽の光を浴びることになりますね。
 今の季節、紫外線が気になりますが、太陽の光は子どもの育ちにとても大切です。

 太陽の光を浴びながらからだを動かすことによって、交感神経の働きが活発になります。からだを動かして遊ぶと、汗をかきます。これは、脳の視床下部の働きが活発になっているからです。のどが渇き、水分補給をすると、子どもはまた元気に遊び始めます。この繰り返しによって、からだの水分代謝がよくなって、自律神経の働きが強められ、脳の働きも活発になります。暑い、寒いといった気候の変化の中で遊ぶことも自律神経の働きを強くします。

 太陽の光は、ビタミンDの合成を助けます。ビタミンDは自分の体の中で合成することができます。ビタミンDの主な働きは、カルシウム代謝の調整であり、幼児期の発育に関しては骨を形成する過程で大切な役割を果たします。


 また、フィンランドの研究では、『保育園の園庭を、森の土や植物のある自然豊かな環境に変えたところ、園児の炎症レベルが低下し、免疫機能の改善が認められた』との報告もあります。この研究対象の子どもたちは、土を掘ったり、植物を植えたりするなど土にまみれながら活動的に遊んで過ごした点が強調されています。
 本園の子どもたちは、外遊びで土にふれて、植物にふれて、虫を捕まえて、遊んでいますね。

 子どもたち一人ひとりに「あたたかな まなざしを」注いで、保育者も共に太陽の光を浴びながら、外で、土、植物などに触れて、からだを動かして遊びたいと思います。外遊びをたっぷりとすることは、医学的な視点からも子どもたちの健やかな育ちにつながるのではないでしょうか。

アウトドア派園長・あかぎ としゆき