穏やかさ
先日、自宅で忙しく仕事をしていた時、 流れてきたピアノの音色に思わず手を止めて、しばらく聴き入ってしまいました。
讃美歌21 211番「あさかぜしずかにふきて」です。 私の好きな讃美歌のひとつで 、「 あさかぜしずかにふきて、ことりもめさむとき、・・・・・」と口ずさみ、 最後の一音を聴いた後、何ともほっとした気分になり、心が穏やかになりました。
実は 、リビング で 妻が ピアニストの 反田恭平さん(第18回ショパン国際ピアノコンクールで第2位に入賞)の演奏を聴いていたのです。
新型コロナウイルス感染をめぐっては、約2年間、保育の現場もご家庭もずいぶんたくさんのことに心を揺さぶられてきました。今でも まだ揺さぶれ続けています。大変な思い、葛藤しながらも、歩みを共にしてくださった保護者の皆さまには、あらためて感謝の思いでいっぱいです。
園児、保育者等陽性者が判明し、不安、心配な日々 お過ごしのことでしょう。また、制限の多い生活の中で、ストレスを感じることも多いかと思われます。
子どもたちが「愛されてい る自分」を感じるためには、周りの大人が『穏やか』に過ごしていくよう気をつけないといけないでしょう。 バタバタと忙しい姿や、ストレスでイライラしていると 『あたたかなまなざし』をそそぐことは難しくなります。子どもたちが 「愛情」を感じることは難しくなります 。
日々少しずつ 愛されているという体験を通して、自己肯定感、自尊心、信頼感などが育つのです 。このことは、今を生きる力、未来を生きていく力となります。
私は、反田恭平さんの 奏でるピアノの音色を聴いて 、あらためて『穏やかな気持ち』になること、『ほっとすること』の大切さを感じました。
子どもたちが、自分は大切な存在であること、神さまに愛されている、周りの人から愛されている大切な存在であること、「愛されている自分」を思い続けてこれからも歩んでいってほしいと願います。
周りの大人が穏やかな気持ちで「あたたかなまなざし」を一人ひとりに注いで、子どもたちを支えたいですね 。
アウトドア派園長・あかぎ としゆき