~時計のない生活~ -神さまの創造された世界-
~時計のない生活~ -神さまの創造された世界-
今、子どもたちは、星、月、宇宙に興味や関心を示して、神さまの創造された広い世界に目を向けています。
幼稚園生活では、夜空に輝く星、月を見ることはできません。また、夜にご家庭で星を見ようと思っても、西宮ではなかなか難しくなってきているのではないでしょうか。
24時間社会になり、夜でも明るい地域が増えてきました。私たちの生活は便利になる反面、そのことで夜でも空は明るく、星が見えにくくなり、豊かな心を育む時が失われつつあることは、とても残念なことです。
私は、娘たちが幼稚園、小学生の頃は、毎年夏に山へキャンプに出かけていました。時計をはずし、太陽が昇り始める前、明るくなりかけると活動を開始し、太陽が沈み暗くなるまでに活動を終えいつでも就寝できるように、というのが、我が家のキャンプのスタイルでした。
そのようなキャンプの楽しみの一つは、寝そべって星を見ることでした。満天の星を見ることは都会では経験できない感動の機会でした。
夜空に輝く星を見ていると、「あたたかなまなざし」を注がれているようで、穏やかな気持ち、ホッと落ち着いた気持ちになったことが思い出されます。娘たちも最初は「きれい」「いくつあるかな?」「あの星のほうが大きい」「あっ、流れ星だ!」などと話していましたが、しばらくすると、無言で星を眺めていました。心で何かを感じていたのでしょう。
また、激しい夕立も経験しました。恐ろしいほどの稲光、ものすごい雷鳴、前が見えないほどの豪雨の中、リスクの少ない場所に避難して、家族で身を寄せ合って過ごしました。まさに自然の怖さを経験した時でした。
神さまの創造された世界、その自然の壮大さ、そして、時計に左右されず自然のリズムに合わせて過ごした当時のことを、夏になると懐かしそうに話す娘たちです。
夏の過ごし方は様々だと思いますが、夏ならではの経験を通して、神さまの創造された世界にあらためて、この夏は目を向けてみてはいかがでしょうか。
天は神の栄光を物語り 大空は御手の業を示す。昼は昼に語り伝え 夜は夜に知識を送る。
話すことも、語ることもなく 声は聞こえなくても その響きは全地に その言葉は世界の果てに向かう。
詩編19編2~5
アウトドア派 主幹保育教諭 赤木敏之