何して遊ぼうかな ~自発的に選択する遊び(自由活動)~
何して遊ぼうかな ~自発的に選択する遊び(自由活動)~
本園は、遊びをとても大切にしています。
「何かしたい」と子どもの内面から起こってくる活動を自発的な活動ということができます。遊びです。「○○をしなさい」と指示されたり、強制されて行う活動は自発的な活動、遊びとは言えないでしょう。
遊び始めた子どもたちは、実に様々な姿が見られます。積極的な子どもは、さっと遊びを見つけて遊び始めます。また一方で、周りの様子を伺い、少しずつそばに近づいて何をしているのか見ている子どももいます。そして、見て楽しんだ後、自分のやってみたいと思うことを見つけ出して遊び始める子どももいます。一人ひとり違います。その一人ひとり違うプロセス、子どもたちの心の動きを大切にしたいと思います。
子どもたちは周りの環境から刺激を受けて、自発的な活動(遊び)が促されます。例えば、水たまりがあれば泥遊び、水遊びが始まり、砂があれば砂遊び、その砂に貝殻を見つけると貝殻集めが始まります。草花、木の実、木の葉など、すべて遊びの素材にしていきます。
保育室の遊びの環境で、空き箱、様々な形の紙・段ボール、ペットボトルの蓋などがあると製作が始まり、パズル、ブロック、積み木、粘土、絵具などがあるとそれで遊び始めます。ままごとコーナーのエプロン、人形などを使ってお母さんになりきって遊び始めます。また、友だちが興味深いことをしていると真似をしようとしたり、仲間に入って一緒に遊ぶ姿も見られるようになっていきます。興味が深まっていくと、遊びが発展していきますし、持続時間も長くなっていきます。そこには子どもたちの喜びがあり、満足感、達成感があり、自信を持つことになります。
遊びを通して子どもたちの身体的、情緒的、社会的、知的、言語的などの発達がもたらされます。子どもが夢中になって遊び、工夫したり、悩んだり、納得するまで遊びを繰り返すなかで、思考力、創造性、自主性、自律性などが育まれ、自分でやってみようとする力、考える力を養うことになり、心(内面)が育っていきます。
大人の目から見ると、何をしているのだろう?無意味なことをしているように感じる遊びもあるかもしれません。しかし、今ここで大切なことが養われている事を忘れないでいましょう
私たち大人は、子どもたちが夢中になって遊ぶ姿をあたたかなまなざしで、見守りたいですね。
主幹保育教諭 赤木敏之