人生の基礎を培う時
人生の基礎を培う時
*あたたかな まなざしを*
ご入園、ご進級おめでとうございます。
教職員一同、子どもたち一人ひとりに「あたたかなまなざし」を注いでキリスト教保育(キリスト教主義教育・保育)をしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
毎月お届けする「あたたかなまなざしを」では、幼児期の教育・保育に何が大切であるのか、園での生活の様子などを、子どもの育ちについてご一緒に考えていきたいと思います。
一年間、ご笑読いただけると幸いです。
人生の基礎を培う時
本園は、創立当初よりキリスト教保育を実践しています。キリスト教保育で最も大切にしたいことは、子どもたち一人ひとりが、「愛されている自分を実感すること」です。一人ひとりの子どもが神さまの愛の中に、多くの人々の愛の中に生かされている、守られている、そして愛の中で、生きているということを感じることが大切です。人生の基礎を培う時である幼児期に、自分自身がありのまま受け止められ、かけがえのない存在であるということを、子ども自身が感じているかどうかが重要なのです。
「幼稚園で〇〇をして遊びたい」「遊ぶことが楽しい」「友だちと一緒にいたい」「友だちと遊びたい」「大好きな先生がいる」「今日も幼稚園に行きたい」と子どもたちが感じていたら、子どもたち自身が、受け入れられていることを実感しているということです。子どもたちが自己充実感、自己肯定感を感じていれば「愛されている自分」を実感していることだと思います。
幼稚園では、保育者の毎日の子どもへの関わりの一つひとつが重要になってきます。子どもとの何気ない会話、保育のちょっとしたやりとりの場面でも、子どもにとってみれば大切な時です。子どもの気持ちを受け止めて対応することを大切にしていきます。一人ひとりに丁寧に対応し、その関係性を少しずつ積み上げていくことが、子どもたちにとって「愛されている自分」を実感することではないでしょうか。
保育者、保護者、子どもたちの周りにいる大人たちが、子どもたちのことを「あなたのことを大切に思っている」「愛している」と関わっていても、そのことを子どもたちが「実感」していなければ意味がありません。重要なことは、子ども一人ひとりが愛されている自分を「実感」していることです。
日々の子どもたちの関わりの中で、大切にしたいことは「あたたかなまなざし」です。子どもたち一人ひとりに「あたたかなまなざし」を向けて、援助することで、子どもは僕のこと、私のことを見ててくれている(監視ではなく)、わかってくれている、守ってくれていると、安心感を抱き、愛を感じとっていくでしょう。
子どもたちが「愛されている自分」を感じ、安心して生活できるように、幼稚園が愛情の感じられる空間になるように、一人ひとりの大人が意識していきましょう。あたたかな雰囲気の中で、愛されていることを感じとれる「あたたかなまなざし」「子どもへのかかわり」を大切に、日々祈りつつ、神さまの見守りの中で、子どもたちが豊かに育つような保育を行っていきたいと思います。
主幹保育教諭 赤木 敏之