アオギリー平和の祈りー

2024.09.03

この夏、広島にある教会の牧師先生とお会いする機会があり、平和について改めて考えさせられました。

広島の平和記念公園には、被爆樹木のアオギリが植えられています。爆心地から約1.3km離れた場所にあったこの木は、爆心地方向にさえぎるものがなかったため、熱線と爆風をまともに受け、枝葉はすべてなくなり、幹は爆心側の半分が焼けてえぐられていたそうです。ところが、枯れ木同然だったこの木は、翌年の春になって芽吹き、今に至っています。

本園もアオギリを植えています。大きな葉っぱなので、子どもたちは、その葉を傘代わりにしたり、葉に穴をあけてお面にしたりして遊んでいます。今まで台風で何度か倒木しましたが、元に戻し、支柱で支えると枯れることなく復活しています。実生も出てきています。本当に生きる力を感じます。

私は、このアオギリを見ると、平和、戦争、原爆のことを考えさせられます。

 「平和」とは?

 自分自身の平和。家族の平和。属しているコミュニティーの平和。地域、日本、世界の人々の平和。様々な視点で平和を考えることができます。

 皆さまの「平和」とは何でしょうか?

 私自身の平和は、「毎朝、穏やかな気持ちで目覚めたこと」「神さまに新しい一日を与えられ、健康が守られていること」です。

お母さま、お父さまにとっての「平和」とは? お子さまの「平和」とは? ご家族の「平和」とは? 一度考えて見られてはいかがでしょうか?

身近でちょっとした小さな「平和」を積み重ねることで、平和な世界が広がることを願います。

子どもたちにとっての平和とは?

お母さんやお父さんに抱っこされること。お家の方が作ったご飯をいただくこと。自分のしたい遊びがたっぷり出来ること。友だちと遊んだり、先生とお話ししたり・・・・・。

愛情に満ちた家族やまわりのあたたかい人々の心や態度といった、良い人間関係の中で過ごすこと。幼児期にしかできない、子どもらしい遊びに没頭すること。からだ全体を用いて探求し、心と身体で感じることで、創造的に生きる喜びを実感すること。子どもたちの平和は、たくさんあると思います。

子どもたち一人ひとりが、毎日を平和に過ごせるように祈り、心に寄り添い、あたたかなまなざしをそそぎながら過ごしたいと思います。そして、世界の人々が平和な日常を過ごせますように祈ります。

「平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。」

                 新約聖書マタイによる福音書5章9節

「喜びなさい。完全なものになりなさい。励まし合いなさい。思いを一つにしなさい。平和を保ちなさい。

そうすれば、愛と平和の神があなたがたと共にいてくださいます。」

            新約聖書コリントの信徒への手紙二 13章11節

F I 赤木 敏之