幼保連携型認定こども園
K.G.

2026.10.19

衣替えの季節に考えたい「子どものからだの育ち」

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最近は朝晩が涼しくなり、そろそろ衣替えをしようと準備を始められているご家庭も多いのではないでしょうか。その一方で、日中は汗ばむほどの暑さになることもあり、「今日は何を着せたら良いか」と頭を悩ませている方もいらっしゃると思います。
 毎年、この季節の変わり目に、心に留めてほしい「子どものからだの育ち」について、ご一緒に考えてみましょう。

人間は、暑い地域から寒い地域まで、地球上のさまざまな場所で広く暮らしています。私たちヒトはどこにいても、私たちの深部体温(脳や内臓など、体の中心部の温度)は、大体37℃前後に保たれるようになっています。人間のからだとは、本当に不思議なものですね。

暑さや寒さを「皮膚」で感じている私たちは、外の気温を皮膚が感知すると、脳にその情報が伝わり、無意識のうちに自律神経が働き始めます。暑いと感じたときには血流を活発にして汗をかき、熱を発散します。逆に寒いと感じたときには血流を抑え、毛穴を閉じて、できるだけ熱が逃げないようにします。これが「体温調節のメカニズム」です。

しかし近年は、夏の猛暑の影響もあり、冷房の中で過ごす時間が長くなってきました。これは熱中症予防のために仕方のないことですが、見方を変えれば、自分のからだの機能を使って体温調節をするよりも、一年中、外気温が調節された環境下で育っているということになります。当然、体温調節機能を働かせる経験が少なくなるため、その力(機能)の育ちは弱くなってしまいがちです。

心臓や胃腸の働き、そして体温調節などをコントロールしている自律神経は、自分の意思では動かせません。体温調節のポイントは、まさにこの自律神経による血管の収縮・拡張機能です。
 個人差はありますが、子どものうちにしっかり暑さや寒さを感じ、ヒト本来の機能、つまり自律神経をたくさん働かせることが大切です。そうすることで、自律神経のバランスが健やかに発達していきます。

 

気温が下がり始める初秋から中秋の移行期に、すぐに長袖を着せてしまうことは、体温調節のメカニズムから考えると「外の気温を感じる皮膚」を早くから覆ってしまうことになります。その結果、ヒト本来の適応力や機能が働きにくくなってしまうのです。

涼しいとき、寒いときにしっかりと守るべき部分は「体幹(胸・背中・お腹・お尻)」です。体幹部分が冷えないように衣服で覆うことが重要なのであって、手足を出した「薄着(半袖)」で過ごすことは、むしろ免疫系を刺激し、風邪をひきにくくする効果があるとも言われています。

日中、子どもたちは園庭で元気に遊びます。気温が上がると長袖では汗をかいてしまいますので、登園時に肌寒い場合は「半袖の上に薄手の長袖シャツを羽織る」ようにし、園での活動中は半袖で過ごせるように工夫してみましょう。

もちろん体調を崩しているときは別ですが、涼しくなるこれからの季節、元気なときは少しずつ「血管の収縮・拡張機能」を育てていく着方を試してみてはいかがでしょうか。

今年も私はできるだけ半袖で頑張ります。

主幹保育教諭として 赤木敏之